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~次代へ受け継ぐ平和の思い~永井隆記念館のご紹介

「永井隆記念館」は、長崎の原爆投下で被曝しながらも、死の間際まで平和の理念を訴え続けた雲南市ゆかりの医学博士・永井隆の生涯や功績を知ることのできるスポットです。ここでは、永井隆記念館の基本情報や、周辺の観光スポットなどを詳しくご紹介します。雲南市を訪れる際には、ぜひ参考にしてみてください。

雲南にある平和の証 永井隆記念館

建物
「永井隆記念館」は、幼少時代を飯石村(現・雲南市三刀屋町)で過ごした医学博士・永井隆の遺品や図書、その他の資料を収集保管している施設です。
建物の老朽化に伴い2018年5月に一度閉館し、建替え工事の後、2021年4月にリニューアルオープンしました。
生前、永井博士が訴え続けていた「平和を」「如己愛人(にょこあいじん)」の精神を今に伝える施設として、県内外から多くの人が訪れるスポットとなっています。

医師 永井隆とは?

永井隆は、「長崎の鐘」「この子を残して」などの著書がある島根県出身の医学博士で随筆家です。
放射線医学の研究で白血病を患い、さらには長崎の原爆で被曝をしながらも、怪我を負った人々の救護や長崎の復興、そして「如己愛人(にょこあいじん)」「平和を」の精神を礎に、世界に向けて平和の大切さを訴え続けたことで知られています。
永井博士は、医師を目指して長崎医科大学(現・長崎大学医学部)に進学後もたびたび故郷の飯石村に帰省し、家族や恩師、友人たちとの親交を温めていました。
そのことからも、雲南市とゆかりの深い人物として、今もなお、地域の人々から親しみと尊敬の念を集め続けています。

永井隆の生涯

永井隆展示
永井隆は、1908年(明治41年)に島根県松江市で生まれました。その年の秋には、医師であった父親の医院開業に伴い、一家で雲南市三刀屋町に移り住みました。
松江高等学校を優秀な成績で卒業後、長崎医科大学(現・長崎大学医学部)に入学。大学の卒業式の直前に急性中耳炎にかかり、2カ月後に快復するも右耳が不自由になったことで、当初志望していた内科を諦め、物理的療法科(レントゲン科)に入りました。
1933年(昭和8年)、日本軍に入隊し、軍医として満州事変に従軍。帰還後にキリスト教の洗礼を受けます。さらに、1937年(昭和12年)に勃発した日中戦争に軍医中尉として出征。戦時中に結核のX線検診に従事したことで、1945年(昭和20年)被曝による白血病と診断されました。
同年8月9日、長崎市に原子爆弾が投下され、長崎医大の診察室で被曝。その際に妻の緑を失います。被曝後も、同じ被曝者の救護にあたるなど、献身的な医療活動を行いますが、翌1946年7月以降は体調の悪化により病床に伏すこととなります。
被曝から3年後の1948年(昭和23年)、周囲の人々の協力により、永井が療養を行うための庵「如己堂(にょこどう)」が完成。その後も執筆活動などを続けていましたが、1951年(昭和26年)5月、白血病により43歳の若さで亡くなりました。

今も残り続ける、展示品

展示品
記念館の館内には展示室が設けられており、原爆で亡くなった永井博士の妻・緑が身につけていたとされるロザリオの複製品や、博士の直筆の絵葉書や手紙、病床から子どもたちに描いた絵や色紙、さまざまな写真など約100点の資料が展示されています。
また、リニューアルに伴い、映像での解説や音声資料なども新たに加えられ、豊富な資料や展示品を通じて、永井博士の生涯やその人柄などを知ることができます。

平和の鐘

平和の鐘
全国からの寄付で建立された記念館の新たなシンボルが、駐車場に設置された「平和の鐘」です。永井博士が残した「平和を」の祈りを象徴する約6メートルのモニュメントで、中央には大きな鐘が吊るされています。
モニュメントには「鐘楼で国を問わず人々が平和(Peace)を願う」という意味が込められており、永井博士が遺した平和への思いを、訪れる人々へと伝えています。

永井隆記念館 基本情報

◆住所〒690-2404
雲南市三刀屋町三刀屋199-3
◆営業時間9:00~17:00
◆休館日月曜日、国民の祝日の翌日、12月29日~翌1月4日
◆入館料一般300円(19歳未満無料)、団体(20人以上)240円
◆駐車場
◆交通アクセスJR「木次駅」からバスで約10分、バス停から徒歩で約10分
◆お問い合わせ先永井隆記念館 TEL:0854-45-2239

永井隆記念館の口コミを紹介

永井隆記念館を訪れた人たちの口コミ情報を紹介します。
口コミ①

永井博士のふるさとに博士の生き様がわかる資料館です。長崎の如己堂を模した建物も奥にあります。

引用元:https://maps.app.goo.gl/jxCX1CNZCioxK7gW9
口コミ②

永井先生の功績を学ぶことができ有意義な時間となりました。
如己愛人の精神に少しでも近づければと、先生よりも歳上になりながら、考えました。
展示資料がもう少しあれば尚良かったです。

引用元:https://maps.app.goo.gl/vroCq5zWb2PvWjxdA
口コミ③

とても素晴らしい施設、そして展示です。永井先生の凄さがとてもよく分かり、ひしひしと伝わってきました。

引用元:https://maps.app.goo.gl/dmgEGEACcBPXm5oD9

永井隆記念館周辺の観光スポット

「永井隆記念館」の周辺には、さまざまな観光スポットがあります。ここでは、その中でも特におすすめのスポットを3つご紹介します。

海潮温泉

温泉2
「海潮温泉」は、733年(天平5年)に完成した「出雲風土記」にもその名が登場する、1300年の歴史を持つ温泉です。江戸時代には藩主松平治郷も湯治に訪れたとされる名湯で、「松江の奥座敷」とも呼ばれ、初夏は蛍、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の景観を楽しむことができます。
神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、打ち身、慢性消化器病、切り傷、やけど、動脈硬化症、慢性皮ふ病、痔疾、慢性婦人病などに効能があるとされています。

◆住所〒699-1253
島根県雲南市大東町中湯石451
◆営業時間9:00~21:00
◆定休日不定休
◆交通アクセス・JR「出雲大東駅」からバスで約10分
・松江自動車道三刀屋木次ICから車で25分
・山陰自動車道松江西ICから車で30分
◆泉質ナトリウム・塩素
◆効能リウマチ・痛風・火傷・創傷 神経痛・皮膚病・高血圧
◆お問い合わせ先公式サイト:http://ushiosou.com/
TEL:0854-43-5000

雲南の秘湯、絶対に行くべき「海潮温泉」とは

斐伊川堤防桜並木

斐伊川堤防の桜
「斐伊川堤防桜並木」は、公益財団法人日本さくらの会による「日本さくら名所百選」にも選ばれた、斐伊川の堤防沿いに連なる全長約2kmの桜並木です。
明治時代から植樹がはじまり、戦争や水害といった困難を乗り越えて、現在では中国地方随一の桜の名所として親しまれています。
毎年3月下旬から4月上旬にかけて、ソメイヨシノ、エドヒガシ、ジンダイアケボノといった約800本の桜が咲き誇る様子はまさに絶景。同時期には桜まつりも行われ、たくさんの花見客でにぎわいます。

◆住所〒699-1332
島根県雲南市木次町木次
◆交通アクセス・JR「木次駅」から徒歩で約1分
・松江道三刀屋木次ICより車で5分
◆駐車場有 1200台 無料
◆お問い合わせ先雲南市観光協会 TEL:0854-42-9770

日本有数の桜の名所!人気観光スポット「斐伊川堤防桜並木」についてご紹介

奥出雲おろちループ

おろちループ2
「奥出雲おろちループ」は、広島県と島根県をつなぐ国道314号線の、坂根~三井野原区間に作られた日本最大規模の二重ループ方式道路です。大小11の橋と3つのトンネルから構成され、高低差105mを一気に駆け上がることができます。
「おろち」という名前は、雲南地方に伝わるヤマタノオロチ伝説から名づけられました。秋には周囲の山々が色づき、見事な紅葉を楽しめる行楽スポットとして人気です。
また、エリア内には、遊歩道や展望台、道の駅やレストラン、そして奥出雲鉄の彫刻美術館なども整備されており、県内外から多くの観光客が訪れます。

◆住所〒699-1811
島根県仁多郡奥出雲町八川2500-294
◆交通アクセスJR「三井野原駅」から徒歩で約10分
◆お問い合わせ先道の駅奥出雲おろちループ TEL:0854-52-3111

おろちループでスリルを味わう!絶景スポットをご紹介

まとめ

「永井隆記念館」の基本情報や口コミ情報、周辺の観光情報などを詳しくご紹介してきました。
放射線医学の研究によって病を発症し、さらには原爆で妻を失い、自身も被曝をしながら、死の直前まで平和への想いを訴え続けた永井博士。博士の信念や生涯、そして平和の大切さを知ることのできる記念館は、島根県を訪れる際に立ち寄ってみたいスポットの一つです。
島根県・出雲地方にご旅行をされる時には、こちらにご紹介した内容を参考に、ぜひ永井隆記念館を訪れてみてください。

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