「峯寺」歴史ある雲南の古寺へ

斉明4年（658年）に開かれた「峯寺」は、古くから人々の信仰を集め続けている、歴史ある古刹です。朴訥とした山寺の風情をただよわせながらも、江戸時代に建てられた本堂や庫裏、寺宝の観音像、そしていにしえから伝わる修験道の迫力を体感できる護摩供養など、見どころにあふれたスポットとして人気を集めています。ここでは、峯寺の基本情報や、周辺の観光スポットなどを詳しくご紹介します。雲南市を訪れる際には、ぜひ参考にしてみてください。

歴史ある風情 峯寺

「峯寺（みねでら）」は、かつて出雲神話の神々が降り立ったと伝えられる峯寺弥山（みねじみせん）の中腹にある古刹です。本堂や庫裏（くり）はいずれも江戸末期の重層建築で、鎌倉風の伽藍坊舎のたたずまいを今に伝えています。
また、観音堂に祀られている「絹本著色聖観音像（けんぽんちゃくしょくしょうかんのうぞう）」は、国の重要文化財にも指定された寺宝です。

峯寺の歴史と宗教

修験道の開祖・役小角（えんのおずぬ）によって開かれた峯寺は、密教において全宇宙を司るとされる大日如来（だいにちにょらい）を本尊に祀り、出雲修験の根本道場、そして出雲観音霊場九番札所として古くから信仰を集める古刹です。
本尊の右側には、不動明王を祀る「護摩堂（ごまどう）」があり、家内安全、病気平癒、交通安全などの祈祷を受け付けています。毎月第1日曜日に行われる「護摩供養」では、1本300円の「護摩木」に願い事を納めることで、祈祷をしてもらうことが可能です。
また、例年4月15日には「峯寺の火祭り」の名で親しまれている「火祭り紫燈大護摩供養（ひまつりさいとうだいごまくよう）」が行われ、県内外から多くの参拝客が訪れます。祭りでは、法螺貝（ほらがい）を携えた山伏行列の後、10,000本の護摩木に込められた願いが、山伏修験者らによって祈祷されます。

雲州流庭園 峯寺庭園

茶人としても有名な出雲松平藩第七代藩主・松平不昧公（松平治郷）ゆかりの雲州流庭園も、峯寺の見どころの一つです。
伊我山（いがやま）を借景として取り入れた庭は、寂（さび）と仏道の心を石や雑木で表現した名園として知られています。
ちなみに、雲州流（不昧流）とは松平不昧に始まる武家茶道の一派です。不昧が雲州（出雲国）に縁を持つことから「雲州流」と名付けられました。
2月には梅、4月にはツツジ、5月にはサツキ、11月にはイチョウの黄葉…と、四季折々の風情を楽しむことができます。

四季折々の食材で彩る精進料理

峯寺では、季節の食材をいかした精進料理を、風情ある庭園を眺めながらいただくことができます。
名物の山伏豆腐を始めとして、吉野葛を使った胡麻豆腐、山芋の峯寺蒸し、大根餅、玉ねぎの葛寄せなど、お寺ならではの珍しい料理を味わえます。
なお、精進料理は予約制となっており、5名から予約が可能です。

峯寺 基本情報

峯寺の口コミを紹介

峯寺を訪れた人たちの口コミ情報を紹介します。

口コミ①

真言宗の風情ある山寺です。久しぶりに御参りしましたがやはり心穏やかになることが出来る善いところでした。山道は狭いですがそれはそれで古刹らしい所です。

引用元：https://maps.app.goo.gl/Eybe9WtNMN4hxwWK6

口コミ②

密教の道場ではあるが、静寂に包まれた場ですね。創建は奈良期以降のようで、再建されたのかまでは不明ですが、古刹の佇まいですね。

引用元：https://maps.app.goo.gl/AiDLh9cRQPTArxdp9

口コミ③

出雲神仏霊場の札所です。インターチェンジからも近いのですが、峯寺という名前からも推察できるとおり、山の中にあるお寺さんでした。途中の道は狭いため、車がすれ違うのが困難ではと思われますので、注意して運転してください。 本道は静かで温かな雰囲気に包まれ、住職さんも気さくに応じて下さいました。お手洗いが新しく、とても清潔でした。

引用元：https://maps.app.goo.gl/pR4JdaMbc6oxWeMV9

峯寺周辺の観光スポット

「峯寺」の周辺には、さまざまな観光スポットがあります。ここでは、その中でも特におすすめのスポットを３つご紹介します。

おろち湯ったり館

「おろち湯ったり館」は、雲南市に古くから言い伝えられるヤマタノオロチ伝説にちなんだ、8種類のお風呂が楽しめる温泉センターです。
オロチをイメージしたダイナミックな「石風呂」や、檜の香りに包まれる「木風呂」、さらには「寝湯」「圧注浴」「気泡浴」などを楽しむことができます。
また、館内には「食事処さくらや」が併設されており、湯上りに定食や丼もの、カレーなどを食べることも可能。さらに、年中利用可能な温泉プールも備えられていて、地域の人々の憩いの場として親しまれています。
泉質はナトリウム・カルシウム硫酸塩泉。神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、慢性消化器病、慢性皮膚病、慢性動脈硬化症、冷え性、切り傷、やけどなどに幅広い効能があります。
リンス、ボディーソープ、ドライヤーなどの無料アメニティだけでなく、タオル、バスタオルなどの有料アメニティも用意されているので、旅の途中に気軽に立ち寄ることができるのも嬉しいポイントです。

巨大迷路 ドラゴンメイズ

「巨大迷路 ドラゴンメイズ」は、「心の駅　陽だまりの丘」というテーマパークの中に設けられた、山陰地方最大級の巨大迷路です。
迷路の長さは最短でも4km。「スタンダードコース」「おろちコース」「スーパーコース」「忍者コース」の4つのコースが設けられており、小さな子どもからお年寄りまで、老若男女を問わず楽しむことができます。
さまざまな仕掛けをクリアしながらスタンプを集め、ゴールを目指すドキドキ体験ができる人気スポット。家族連れはもちろんのこと、カップルや友人同士でも楽しめる、おすすめのアトラクションです。

三刀屋川河川敷公園

「三刀屋川河川敷公園」は、その名の通り三刀屋川の河川敷に広がる公園です。山陰地方有数の桜の名所として知られ、春には約2kmの桜並木におよそ1,000本の桜が咲き誇ります。また、花見の季節にはライトアップも行われ、幻想的な夜桜を楽しむことができます。
例年4月初めには「雲南市桜まつり」が開催され、美しい桜を目当てに県内外から多くの花見客が訪れる人気のスポットとなっています。

まとめ

「峯寺」の基本情報や口コミ情報、周辺の観光情報などを詳しくご紹介してきました。
神話の国・奥出雲の山間にあり、いにしえの時代から続く長い歴史や修験道の神秘的な雰囲気、そして滋味豊かな精進料理が味わえる峯寺は、島根県を訪れる際に立ち寄ってみたいスポットの一つです。
島根・出雲地方にご旅行をされる時には、こちらにご紹介した内容を参考に、ぜひ峯寺を訪れてみてください。