島根の隠れ料理、「松江おでん」とそのお店をご紹介
山陰を代表する城下町である島根県松江市で人気のご当地グルメ「松江おでん」。
出雲そばや、新鮮な魚介類など様々なグルメがある島根県で、庶民に愛されるグルメです。
記事では、島根県松江の人気グルメ「松江おでん」のご紹介と、おいしい松江おでんが味わえるおすすめのお店を厳選してご紹介します。
「松江おでん」とは?
松江おでんは、具材が大きく、地元の黒田セリ、春菊などが入っているのが特徴のおでん。
松江市民はおでんが大好きで、松江市内には街中いたるところにおでんの看板が軒を連ねます。
おでんといえば冬の寒い時期に食べるイメージが強いですが、松江には時期を問わず一年中おでんを楽しめるお店がいくつもあり、日本酒と一緒に楽しむのがおすすめ。
お店によって異なる具材や出汁にも注目です。
「松江おでん」の特徴
出汁や薬味等はお店によって異なり、あまり特徴がないといわれる「松江おでん」。
出汁はあごだしや、カツオ、昆布、鶏ガラなどバリエーションもさまざま。
薬味も柚子みそやフキノトウみそなど店によって異なります。
特徴① 葉物がおでんに入る
セリや春菊などの葉物が具材に入るのが松江おでんならではの特徴。
食べ方も少し変わっていて、他の具材と一緒に煮込むのではなく、おでんのだしにくぐらせて食べる食べ方がポピュラーです。
特徴② 大皿でとりわけながら食べる
大人数で行くと大皿にのってでてくるのも松江おでんの特徴。
取り分けながらワイワイ食べるのも楽しいですね。
特徴③ 旬の海産物が具材に入る
島根のご当地グルメの一つである宍道湖しじみや、海産物の豊富な松江ならではの旬の魚を使ったつくね団子などを味わうことができるお店も多く、島根の旬を堪能できます。
「松江おでん」の歴史
松江おでんの歴史は古く、松江藩平家7代藩主・松平不昧公が、江戸時代に京都で流行っていたおでんを持ち帰り庶民に広めたのではないかといわれています。
当時のおでんは今のおでんとは異なり、豆腐を醤油で煮込んだ「今出川豆腐」。
現在では、松江は人口比でおでん屋さんの数がトップクラスとなりました。
おでんのルーツと歴史について
おでんのルーツとも言われる今出川豆腐とはいったいどのようなものなのでしょうか。
今出川豆腐とは、昆布に豆腐を乗せて蒸したり煮たりした料理のことです。
おでんのルーツは、拍子木形に切った豆腐を竹串で刺して焼いた「豆腐田楽」と言われていて、かつて室町時代に流行しました。
その後江戸時代には豆腐やこんにゃくを串にさして味噌を塗って焼いたものがファストフードとして愛され、庶民の間で普及していきました。
やがて近代以降、煮込みおでんへと進化していったといわれています。
おでんとは、宮中を支える女房が使用した女房言葉で、「田楽」に「お」をつけて丁寧にし、「楽」を省略しておでんになったと伝えられています。
現在では、大根や練り物、昆布などを入れて煮込んだものとなり、地域によって様々な具材や出汁のおでんが楽しめるようになりました。
松平不昧公(まつだいら ふまいこう)と松江について
松平藩七代目藩主・松平出羽守治郷(まつだいらでわのかみはるさと)は、宝暦元年(1751)江戸赤坂に生まれ、不昧公の名で多くの人に親しまれました。
松江藩主で茶人でもあった不昧公が、十代のころから茶の湯を好んだことから、京都や金沢に並ぶ菓子処である松江では、お抹茶と共に和菓子を楽しむ文化が根付きました。
松平不昧公は食通であったとも知られており、当時江戸で流行っていたおでんの前身「今出川豆腐」(豆腐を醤油で煮込んだもの)を松江に持ち帰り広めたことから、現在でも松江の街にはたくさんのおでん屋さんが軒を連ねています。
冬だけでなく、松江ではおでんの看板を掲げているお店では1年を通して楽しむことができます。
「松江うどん」の派生?「松江おどん」とは?
人口比率に対しておでん屋さんが多い、松江で誕生した「松江おどん」も松江おでんから派生した人気グルメです。
おごだしのおでんにうどんを加えた松江市発祥の料理で、葉物野菜と島根県産食材が入っているのが特徴。
おでんとうどんを組み合わせたありそうでなかった料理「松江おどん」は島根県のご当地グルメとして注目されています。
松江おでんと並んで愛されているグルメなので、松江に行った際はぜひ注目してみてくださいね。
松江市内には美味しい松江おでんが味わえるお店がたくさん。
ここからは松江に行ったならぜひ訪れたいおすすめの松江おでんのお店を厳選して3店ご紹介します。
おでん庄助
(出典:食べログ)
「おでん庄助」は、川を眺めながら1年中あつあつの松江おでんを味わえる老舗のおでん屋。
化学調味料を一切使用せず、手作りの味を守り続けている松江の人気店です。
松江おでんは甘めの味付けで、人気の玉子や大根等のほか、季節の野菜を油揚げに詰めた巾着や卵焼きなどの変わり種も楽しめます。
リーズナブルに楽しめるので、観光客から地元の方までたくさんの方に愛されるお店です。
松江おでんや、料理はテイクアウトすることもできるので気軽に味わうことができますよ。
◆住所 | 〒690-0004 島根県松江市八軒屋町16 |
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◆営業時間 | 17:00~22:30 |
◆定休日 | 日曜日・月曜日の祝日 |
◆交通アクセス | 松江駅から810m |
◆駐車場 | 有 |
◆予約可否 | 予約可 |
◆支払い方法 | カード、電子マネー、QRコード決済不可 |
◆お問い合わせ先 | TEL:0852-21-4238 |
味覚
(出典:食べログ)
「味覚」は、寺町にある松江駅周辺で松江おでんが食べられる老舗のおでん屋です。
路地裏に位置している大人の隠れ家のようなお店で、落ち着いた雰囲気の中松江おでんを味わうことができます。
具が大きく手頃な価格で楽しめる松江おでんが人気。おでんの他に、こだわりの和総菜もおすすめです。
◆住所 | 〒690-0063 島根県松江市寺町万代町199−1 |
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◆交通アクセス | 松江駅から526m |
◆駐車場 | 無 |
◆予約可否 | 予約可 |
◆支払い方法 | カード、電子マネー不可 |
◆お問い合わせ先 | TEL:0852-23-2840 |
お食事季節料理やまいち
(出典:食べログ)
地元の食材を使ったお料理が絶品の「お食事季節料理やまいち」。
お店の看板メニューであるおでんは、具材が15~16種あり全てこだわりの手作り。
宍道湖の食材を中心に地元の食材を使った料理を提供しているので、せっかく島根に行ったのなら地元ならではの郷土料理が食べたいという方にも最適です。
◆住所 | 〒690-0842 島根県松江市東本町4丁目1 |
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◆営業時間 | 16:30~21:00 |
◆定休日 | 不定休 |
◆交通アクセス | 松江駅から672m |
◆駐車場 | 有 |
◆支払い方法 | カード、電子マネー不可 |
◆お問い合わせ先 | TEL:0852-23-0223 |
まとめ
今回は島根県松江で愛されるご当地グルメ「松江おでん」と、美味しい松江おでんが味わえるおすすめのお店についてご紹介しました。
お店によって様々な個性を持つ松江おでんは、何度食べても飽きない島根県の人気グルメです。
今回ご紹介したお店をはじめ、松江市内には一年を通して松江おでんが楽しめるお店がたくさんあるので、好みの味を探してみるのもおすすめですよ。
島根県に観光に訪れた際は、ぜひ松江おでんを食べてみてはいかがでしょうか。