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小泉八雲の世界へ!~松江怪談巡り~

島根県は、出雲大社や松江城をはじめとした有名な観光スポットや美味しいグルメ、雄大な自然など様々な魅力に溢れた人気の観光地です。
今回の記事では、そんな島根県の松江市に魅了された有名な小説家「小泉八雲」と、八雲ゆかりの地を巡る観光スポットについてご紹介します。

実は怪談が有名な島根県


島根県は実は、怪談が有名だとご存じでしょうか?
島根県の人気観光地が数多く点在する松江市には、古くから伝わる怪談話が有名で、その怪談話にまつわるスポットや史跡、お寺が数多く残されています。
特に暑い夏はそんな怪談ゆかりの地巡りをしてみるのもおすすめです。
まずはそんな怪談を島根に残した偉大な文豪をご紹介します。

 

松江が誇る文豪 小泉八雲とは?

小泉八雲像
「耳なし芳一」や「雪女」などの怪談の著者として知られる小説家「小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)」は、1890年に島根県尋常中学校の英語教師として松江に赴任しました。
松江市に住んだのは、たった1年3ヶ月でしたが松江の暮らしの中で感じた「古き良き日本」に、小泉八雲は大きな感銘を受け、好意的に当時の日本を世界に紹介しました。
妻である小泉セツから聞いた松江に伝わる不思議な話をもとに描いた「知られぬ日本の面影」「心」「東の国から」「怪談」などが代表作で、これらの著作は今なお読み継がれる名作です。
本年は小泉八雲の代表作である「怪談」が1904年に出版されてから、120年の年を迎えたj記念の年でもあります。

 

小泉八雲の生涯

小泉八雲は 1850 年にギリシャのレフカダ島でアイルランド人の父とギリシア人の母の間に生まれました。
19 歳の時にアメリカに渡り、24 歳の時に新聞記者となり、その後、フランス文学を英語に翻訳するなどアメリカで広く認められるようになりました。
来日したのは 1890(明治 23 年)、ハーンが 39 歳のとき。
島根県尋常中学校の英語教師として松江に赴任し、生徒や松江の人たちから「へるん先生」と呼ばれ、親しまれていました。
翌年、身の回りの世話をしていた小泉セツと結婚。
小泉八雲は、松江の風土や文化、風習に強い印象を受け、惹かれていきます。
武家屋敷に移り住み、家では着物で過ごすなどまるで日本人のような暮らしをしていたそうです。
その後、熊本、神戸、最後は東京へと移り住み、亡くなるまでの14年を日本で過ごしました。
そして、54 歳の若さで日本人「小泉八雲」として生涯を終えました。

 

小泉八雲の代表的な「怪談」をご紹介

小泉八雲が描いた怪談について代表的なものを3点ご紹介します。
皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

耳なし芳一

耳なし芳一
幼いころから目が不自由だったが、琵琶の腕は師匠をしのぐほどであった琵琶法師「芳一(ほういち)」。
ある暑い夏の夜、お寺で芳一がビワの稽古をしていると、身分の高い方からの使者がやってきた。
琵琶の弾き語りを聞きたいというので、芳一は使者の後をついて行き、大きな門の屋敷に通された。
さっそく芳一は、壇ノ浦の合戦を弾いて聞かせると、大勢の人がいるのかむせび泣く声が周囲から聞こえてきた。
やがて女の声が聞こえ、「今宵より三夜、弾き語りをして聞かせてほしい。またこの事は誰にも内緒にするように」と、告げられた。
朝、寺に帰った芳一は、和尚から不在を問い詰められたが、女との約束通り何も話さなかった。
そこで和尚は、夜にこっそりと寺を抜け出した芳一を寺男に尾行させると、安徳天皇のお墓の前で、ビワを弾いている芳一の姿を見つけた。
平家の亡霊に憑りつかれていると知った和尚は、芳一の体中全身に経文を書いた。
亡霊が芳一を迎えに来たが、経文に守られていたため姿は見えなかった。
しかし和尚は耳だけ経文を書き忘れてしまったため、亡霊に両耳だけが見えており、引きちぎられてしまいました。

 

雪女

雪女
武蔵国の村にみの吉、茂作という木こりが住んでいました。
吹雪の夜、みの吉は茂作の命を奪う雪女に出会います。
「このことを話したら殺す」と脅されたみの吉は、誰にもその話をしませんでした。
その後、お雪という色白の美しい女性と出会い、10人もの子どもに恵まれて幸せに暮らします。
しかしある吹雪の夜、みの吉はうっかりお雪に雪女の話をしてしまいました。
すると、お雪は「それは私でした。あなたがあの時のことを一言でも言ったら、あなたを殺すと言いました。
でも今あなたは子どもたちを大事になさる方がいい、もし子どもたちがあなたに不平を言うべき理由でもあったら、私はそれ相当にあなたを扱うつもりだから」。
そう言い残してお雪は消えてしまい、二度とみの吉の前に現れることはありませんでした。

 

ろくろ首

ろくろ首
昔、剛胆な武者が出家して回龍という法名で僧侶となり諸国を行脚に出かけました。
山中で一夜を過ごそうと松の根を枕にして眠っていると、ひとりの木こりが通りかかります。
ここらは化け物がでるから泊まっていくようにとすすめ、険しい山道を越えた宿に案内しました。
そこには他に5人の男女がいて身の上話をしていると、親しくなりお礼にと回龍は、読経を誦すことにします。
夜中、水を飲みにいこうと居間を横切ると、寝ている木こりたちの首がないことに気づきます。
ろくろ首の伝承では、残された胴体を移動させれば、首は戻ってこられないことを思い出した回龍は、木こりの胴体を外に出しました。
5人の首は木立の中を飛び回り、回龍を食べてしまおうと話していたのです。
見つかった回龍は、5人のろくろ首に襲われますが竹棒で次々叩きつけます。
怒った木こり(ろくろ首)は回龍に嚙みついたまま離れませんでした。
回龍が噛みついた首を袖につけたまま里に下りて行くと、その姿にみな驚きますが、その後も首をつけたまま行脚していました。
道中で野盗に襲われますが、逆に首を付けていることに驚かれ、欲しがる野盗に与えます。
しかし、ろくろ首の祟りが怖くなった野盗は、墓を建てて首を葬りました。

 

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小泉八雲ゆかりの地へ

それでは、小泉八雲ゆかりの地をご紹介します。
島根県松江や周辺へ出かける際は、ぜひ足を運んでみてくださいね。

小泉八雲記念館

小泉八雲記念館
小泉八雲旧居に隣接して、八雲に関する資料を展示・公開する世界で唯一の単独施設「小泉八雲記念館」があります。
八雲の没後、松江出身の岸清一博士やハーンの愛弟子たちの募金活動によって、1933年に建設されました。
八雲の直筆原稿や初版本のほか、愛用の机・椅子・衣類などの遺愛品を中心に、二百数十点が展示されています。
庭に棲む虫やカエルなどを愛した八雲が使っていた虫カゴや、 執筆の際に用いていたペンなどの展示、再話コーナー等わかりやすく紹介されています。
また、二階にあるライブラリーでは、八雲の作品や関連書を見ることができます。

小泉八雲記念館 基本情報

◆住所:島名県松江市奥谷町322
◆入館料:大人 410円 / 小・中学生 200円
◆開館時間:4月1日~9月30日:8時30分~18時30分(最終入館は18時10分まで)
◆10月1日~3月31日:8時30分~17時(最終入館は16時40分まで)
◆休館日:年中無休(館内メンテナンスのため年6回の休館日あり)

 

小泉八雲旧居

小泉八雲旧居
松江藩士の娘・小泉セツと結婚した八雲は、かねてから念願だった武家屋敷で暮らしていました。
熊本へ転任するまでの約5ヶ月、セツと共に過ごしたこの家を、八雲は終生愛したといいます。
小泉八雲の著作の多くはこの家で書かれ、あるいはヒントを得たものでした。
名作「知られぬ日本の面影」「日本の庭」の舞台となった三方に庭が見える部屋、八雲が好んで眺めた庭園などがそのまま残されています。
家を取り囲む美しい庭は八雲のお気に入りで、「日本の庭」の中でも詳しく描写しています。

小泉八雲旧居 基本情報

◆住所:島根県松江市北堀町315
◆営業時間:4月~9月 8:30~18:30 10月~3月 8:30~17:00
◆定休日:年中無休
◆入館料:大人 310円 / 小・中学生 150円
◆交通アクセス:JR松江駅からレイクラインバスで約15分
◆お問い合わせ:TEL  0852-23-0714

 

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松江怪談の名所へ

松江には、「月照寺の大亀」、「松江城のギリギリ井戸」などたくさんの怪談が語り継がれ、それにまつわる史跡やお寺などが多く残っています。
松江で知られる有名な怪談の名所へ訪れてみるのはいかがでしょうか。

月照寺の大亀

月照寺の大亀
月照寺は、松江藩主松平家の菩堤寺で、初代直政から9代斉斎までの墓があります。
境内にある大きな亀の背にのった石碑は6代藩主の寿蔵碑で、八雲はこの大亀が夜ごと町へ出て暴れたという怪談話を、「知られぬ日本の面影」の中で紹介しています。
八雲はこの寺をこよなく愛し、墓所をここに定めたいと願っていたんだとか。
梅雨の時期にはあじさいの花が綺麗に咲き誇り、観光客の人気を集めています。
紫陽花

 

大雄寺の女の幽霊

大雄寺
大雄寺(だいおうじ)は松江開府の際に広瀬町から移築されました。
山門前にある川は松江城の堀川に通じており、松平直政は舟を使って出入りしたといわれ、殿様専用の山門もあります。
山門をくぐると、左側に八雲の怪談「飴を買う女」の舞台となった墓地があります。

 

松江城のギリギリ井戸

ギリギリ井戸
松江城は、松江開府の祖・堀尾吉晴公が足掛け5年の歳月をかけて慶長16年に築城しました。
千鳥が羽根を広げたように見える屋根が見事なことから、別名「千鳥城」とも呼ばれ、松江で人気の観光スポットになっています。
松江城築城の際、本丸東側の石垣が何度も崩れ落ちたため、不審に思って地下を掘ると、錆びた槍の刺さったドクロが出土しました。
丁寧に供養すると、その後は無事に工事が進み、出土した穴からは澄んだ水が湧き出し、ギリギリ井戸と呼ばれるようになったそうです。

 

暑い夏を涼しく~松江ゴーストツアー~

幽霊
小泉八雲が再話した怪談を体感、松江の魅力を再発見できる「松江ゴーストツアー」。
語り部がいざなう怪談の世界を暗闇の中で五感を研ぎすまして巡る人気のツアーが今年も開催されます。
期間は2024年7月27日から11月9日までの土曜日。
なかでも7月27日(土)、8月31日(土)の2日間は、小泉八雲の曾孫である小泉凡さんがナビゲート役を努めます。
※参加の際は、事前予約が必要(松江観光協会のサイト)

 

まとめ

島根県の小説家「小泉八雲」と、小泉八雲ゆかりの地を巡る観光スポットについて詳しくご紹介し
ました。
これからやってくる暑い夏の時期に涼を求めて怪談の世界に浸ってみるのもおすすめです。
島根県松江方面へ旅行をお考えの方はぜひ、今回の記事を参考にしてみてくださいね。

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